【終演のご報告にかえて】

青木尚哉グループワークプロジェクトのダンス公演「LANDSCAPE」が終了日(当初の予定:3月30日バラし撤収作業)を迎えました。


今回「できなかったこと」で「やりたかったこと」の重要さを改めて痛感しています。この事態で皆さん、今やるべきことをお考えになっていると思いますが、僕は今回のこの体験を実体験としてアーカイブし、さらに俯瞰して見れる日まで、保管したいと思っています。


本日ここでは、現状で報告できる最終的な結果をお知らせさせていただきます。


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この作品は、2月23日〜3月8日まで滞在した城崎国際アートセンター(KIAC)でのレジデンス制作時にすでに大枠が完成しておりました。そしてKIACでは、本番の会場を丸々近い形で再現できる施設であったため、そこで僕らは4回の通し稽古(作品の最初から最後までを本番のように行うもの)を、施設関係者など数名の見学者に見守られながら行うことができました。それは本番の体験に近いものでした。


それから、東京に戻り、本会場のCPK GALLERY(コパックギャラリー)に入りました。ここでは全ての美術、照明、音楽、衣装などが出揃い、実際の本番と変わらないような状態で3回の通し稽古を行いました。(本来であればもっとたくさんできたはずですが記録を残すための時間に割きました)


そのうちのラスト1回、まだ本番が1日できる予定だった日の前日ゲネプロ(本番と変わらずに行う最終リハーサル)では、通常時に想定していた半数ではありますが30席を関係者をお招きし、ご観覧いただきました。この1日前に本番の自粛を決めていたため、この日のゲネプロをなんと呼んでいいのか?今でもわかりませんが、これが「幻の1回」だったのかなと考えます。


合計すると7回、本番前のランスルーを行うことができました。


ラストの「幻の1回」を見る限り、もしも予定通りこの状態から6日間連続7回公演が予約不要チケット代無料(投げ銭制)で始まっていたことを想像すると、興奮は高まります。


しかし、それは叶いませんでした。


そして僕は「できなかったこと」で「やりたかったこと」の重要さを改めて深く心に刻むことができたように思います。


この作品には「気軽に」舞台芸術やダンスに触れてもらいたいというもう一つの企画がありました。

この「気軽に」はあくまで観る側に向けたものであり、やる側は決して「気軽に」は行えないものです。(今回のような事態だって考えられるわけですから)


「今ここでその場にしかない起きない出来事」を、見る側やる側が共に体験するためには、稀有なタイミング、それからどちらにも共存できる温度が必要なのだと考えました。


やる側の温度があまりに高ければ、見る側も高い熱のある人にしか見てもらえないのではないか?


そういった考えのもとで、入り口の温度を低めに設定し、最後(終演の時)には僕らの作った「儚くとも永遠とも思える、そんな時空の輝き」を同じ温度で体感してもらうとこまで高めていきこれまでダンスや舞台芸術を観たことない人にも観てもらいたかったのです。


この「やりたかったこと」のために1年半前から準備をスタートし、会場の決まった9ヶ月前から全ての予定をそこに合わせ、7ヶ月前からは応援/支援を募り、本当に多くの方の気持ちと資金を集めさせていただきました。


そうして作り上げた「会場入り後のスケジュール」を、何度も何度も自分の手で書き直す1ヶ月間でした。


今はまずはこの散らかった跡を片付けて、そうしてまたもう一度。

この「やりたかったこと」に向けて一から考え始めようと思います。


とても少数ですが、この「LANDSCAPE」の7回のランスルーに立ち会っていただけた方が存在していたことに感謝いたします。


そして観るためにスケジュールを調整していたにも関わらず見れなかった方、キャンセル待ちをしてくださった方、近くから遠くから応援してくださった方々、全てのスタッフ、メンバー、そして支えてくれた家族に感謝いたします。


長文失礼いたしました。

最後にクレジットを記載させていただきます。




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青木尚哉グループワークプロジェクト ダンス公演

「LANDSCAPE」

ダンス/身体     近土 歩 村川菜乃 木原萌花 芝田 和 大迫健司 高谷 楓 常田萌絵

作/演出/ダンス   青木 尚哉

舞台美術     長谷川 匠

音楽監修     東 俊介

照明       緋崎 唯

照明協力     小林勇陽(NPO法人 プラッツ)

音響協力     磯部英彬

衣装管理     都川杏菜       

映像撮影     中村 光男

写真撮影     大洞博靖

フライヤーデザイン 中西あゆみ

フライヤー写真          中谷 広貴

ヘルスケアサポート 芸術家のくすり箱

制作        今村佳奈

マネージャー    中西みなみ


協力 :

CPK GALLARY

株式会社アトリエ長谷川匠

城崎国際アートセンター

海老原商店

八木清市

三宅彩子

長井望美

林由夏

島田莉沙

吉本 梨沙

Ballet Studio Blanc

シムズバレエ

スタジオアーキタンツ アーティスト・サボート・プログラム

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青木尚哉グループワークプロジェクト

2017年4月に発足。共通の身体トレーニングを通して「身体と舞踊の関わり」について追求するグループとして活動。様々な状況で置き去りにされている「身体への注目」を高める活動をしている。